赤倉山荘ご案内
第6回 慶應赤倉アカデミー
第6回 KAAを振り返って…
三四会赤倉山荘運営委員長 深川 和己(68回生)
第6回慶應赤倉アカデミー(KAA)が10月1日(土)・2日(日)に開催され、今年もまた、赤倉山荘は学生たちの熱気に包まれました。医学部、看護学部合計39名の学生に加え、メインスピーカーの松本秀男教授(スポーツ医学総合センター・58回)、高橋孝雄教授(小児科学・61回)の他、スポーツ医学総合センターから3名(東宏一郎君、岩本航君、武智小百合君)、医師ワークライフ委員2名(佐藤美奈子君、井ノ口美香子君)、赤倉運営委員2名(渡辺真純教授、深川和己)、合計48名が参加しました。出発時には、末松誠医学部長、菅沼安嬉子先生(三四会監事)、安井正人教授(薬理学)、渡辺衡一郎先生(67回)楊浩勇先生(65回)がお見送りくださいました(写真(1))。末松医学部長からは素晴らしい訓示もいただき、一同楽しく出発いたしました。
KAAは慶應義塾大学に学ぶ学生たちに、世界的に活躍するOBOGとの議論、レクチャー、交流の機会を提供し、塾生の意識を向上することを目的としています。医学部三四会赤倉山荘運営委員会が主催、医師ワークライフ委員会に共催いただき、学生委員が中心となって計画、開催しました。大活躍だった今年の学生委員は以下の9名です。谷英典君(代表・医6)、五十嵐郁己君(副代表・医6)、梅澤洸太郎君(医6)、大澤一朗君(医6)、跡部かおり君(医5)、安藤崇之君(医5)、山本一希君(医5)、松下由季君(修2)、阿部裕乃君(看3)。
松本秀男教授からは「スポーツ医学って何だ?」と題して、いろいろな領域にまたがるスポーツ医学の領域やその発展の可能性、真の学問としてのスポーツ医学を確立して行こうとされている様々なチャレンジのお話をお伺いしました。学生も医師の参加者も目を輝かせて聞き入っていました。高橋孝雄教授からは「将来に役立つ危機管理の小話・・・医療現場はリスクでいっぱいだ!リスクを糧として医療人としてのリーダーシップを鍛えよう!」と題して、様々なリスクと立ち向かわれている中から医療人としてのリスクに対する考え方についてお話をいただきました。医療人としての一人一人の自覚と正しい行動、独立自尊の考え方(つまりリーダーシップ)がいかに大切かということが皆の心に染み渡りました。
このように今年もアカデミックでエキサイティングな講義や議論とともに、夜には恒例の教授との懇親会、翌日はフットサル大会が行われ、熱く楽しい2日間でした。最後には恒例の「輪になって座る」にチャレンジし、今年も大成功でした(写真(2))。参加した学生たちの輝いた瞳が印象的でした。ご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。
第6回KAA実行委員会学生代表 谷 英典
KAAは「学生と先生が熱く語り合う」をコンセプトに、今回で6回目でした。僕自身は学生委員として2度目の参加でしたが、本当に楽しかったです。実際、参加者みんなが目を輝かせながら先生方の講演に真剣に聞き入っているかと思えば、フットサルでは学生と先生がガチでボールを奪い合い、夜の飲み会でもみんな入り乱れて大盛り上がりでした。人生観を大きく変える様な出会いも毎年たくさんあります。こんなチャンスは信濃町で授業や実習を受けているだけではなかなかないでしょう!今後もKAAが学生と先生をつなぐ場として大きくなり、更に歴史あるものに成長していってくれれば幸いです。今回参加してKAAの魅力にハマってくれた人も、残念ながら参加できなかった人も来年以降のご参加お待ちしております!!
第6回KAA実行委員会学生副代表 五十嵐 郁己
KAAの魅力は参加した人にしかわかりません!圧倒的なリピーター率の高さが物語っています。実際私も、4年時に初めて参加したのをきっかけに、今回で3回連続となりました。普段授業や実習でしか関わることのない先生方と、医学・医療の話のみならず、人生についてまで熱く語り合える機会はそうそうありません。そして、「勉強になる」だけでなく、「楽しい!!」ことがKAAの最大の魅力!妙高高原のきれいな空気、赤倉山荘の美味しい食事、明け方まで続く熱い飲み会、さらには爽やかなスポーツ大会まで。一度も参加したこともない方も、すでに参加してKAAの魅力を知ってしまった方も、来年以降のご参加をKAA委員一同心よりお待ちしております。現在、委員一同、KAAというアルファベット3文字を流行らすことを目論んでいます。この記事を読んで、KAAの魅力を知っていただければ幸いです。
参加学生 石川 貴大(4年生)
去る10月1日(土)・2日(日)に第6回慶應赤倉アカデミーが開催された。
今回で第6回を数える慶應赤倉アカデミーは、慶應医学部出身の先生方と、医学部・看護学部の学生が慶應赤倉山荘に1泊し、先生方の講演を拝聴したり様々なレクリエーションや飲み会をともに行ったりする年に1回のイベントである。今年のメインスピーカーは松本秀男教授(スポーツ医学総合センター・58回)であった。また、昨年のメインスピーカーであった高橋孝雄教授(小児科学・61回)が2年連続で参加してくださった他、スポーツ医学総合センター、医師ワークライフ支援委員と赤倉運営委員からも先生が参加し、今年は合わせて9名の先生方が参加した。さらに学生は39名が参加した。
信濃町メディアセンター前を出発したバス内では、先生方と赤倉アカデミー学生幹部の自己紹介や、ペアで行うレクリエーション、さらにスポーツ医学の先生方が準備してくださったクイズなどが行われた。このようにして身分や学年の垣根を取り払った後、山荘に到着した。
夕食後は松本教授と高橋教授の講演が行われた。松本教授は、スポーツ医学総合センターの紹介や、その中で自身が行ってきたことについて話しつつ、まだ一般には認識の薄いスポーツ医学についてユーモアを交えながら分かり易く解説してくださった。医療安全対策室の室長を兼任しておられる高橋教授は、昨年とはうって変わって「危機管理」についての講演をしてくださった。学生たちが将来医療従事者となったとき、避けては通れないリスクとどのように向かいあうべきか、そして事故を防ぐために一人一人の医師がとるべき姿勢についての非常に有益なお話であった。昨年と内容は変われど高橋教授の軽妙な語り口は変わらず、講演中にはどっと笑いが起こることもしばしばであった。また両教授の講演の間には、医師ワークライフ支援委員会の学生たちによる発表が行われた。女性医師や看護師が将来家庭を持ったとき、仕事と子育てが両立できるためのより良い環境作りについて、芝居を組み入れながら発表してくれた。
講演の後は、赤倉アカデミー最大のイベントとも呼ぶべき飲み会である。将来像を見出すべく様々な意見を求めて先生方に質問をする学生もいれば、普段なら話さない医師像・人生論について同級生と語り合うものもいた。また、普段は余り関わりがなく、話すことも少ない異なる学年や学部の学生同士が、和気藹々と談笑する様子も見て取れた。飲み会は深夜にまで及び、多くの学生が有意義な時間を過ごした。
翌朝は朝食の後、先生方も交えたフットサル大会が開催された。昼食の後、全日程を通しての様々な表彰を行い、赤倉山荘を後にした。
このように慶應赤倉アカデミーでは、普段の講義や実習では決して見ることのできない先生方の姿を垣間見たり、通常では聴けない視点を感じたりできる。さらに、普段はあまり交流のない他学年や他学部の学生と親睦を深めることができる。さらに、そのような人々と立場を超えて意見をぶつけ合い、議論することができるのはこの赤倉アカデミーだけであると思う。学生にとってすばらしい機会であることは間違いないが、卒業後の医師・看護師にとっても得るものが大きいのではないか。これからも開催が楽しみである。